2007年04月02日

人の組織

ある先輩からアリの世界の話を聞きました。

数年前に某テレビ番組で“アリの生態” の実験報告をしていたらしい。
その内容は『アリは働き者との印象があるが、三分の一が一生懸命に働き、あとの三分の一が適当に働き、残る三分の一は怠けて働かない』というのです。
つまり、その先輩は「“働き者”と思っていたアリだって、人間と同じように、適当に働いたり、怠けたりする者がいるということに驚いた」というのです。

話はまだ続き、
「面白いのは、一生懸命に働くアリたちのグループを別の場所に移すと、今度は、その働き者が揃っているグループの中でも、やはり、同じように三分の一が一生懸命に働き、あとの三分の一が適当に働き、残る三分の一が怠けて働かなくなった」というのです。

「人間の組織も同じようなもんだよ」
と、設計事務所を経営している先輩は、自分の会社と照らし合わせて、溜息混じりに苦笑していました。
小生も、なるほどと頷きながらも、
「しかし、人間には意欲とか、良心とか、向上心とか、そういうプラス思考的なものがあるから、その点においては、アリとは違ってくるんじゃないですか」
と言葉を添えました。

それにしてもです。
三分の一が怠けてしまうというのは、興味ある結果です。
確かに、街中で、会社員風の人々が、昼間から、パチンコ店やゲームセンターに入って行くのを見かけることがあります。
まさに、彼らは“三分の一族”に分類されるな、と納得せざるをえません。

しかし、人間はアリとは違い、
地球上で最も高等な知的生命体であるわけです。
だからこそ、自浄能力が働き、「このままではいけない」
と軌道修正が出来るはずだと信じております。

小生、自分の周りを見回して感じることですが、
庶民の中には、
時には怠ける人もいるでしよう、
時には適当に働く人もいるでしょう、
だからといって、他の人や、他の生物に対して、直接的に危害を加えたり、生命を奪ったりする蛮行に至る人は、どこにも見当たりません。

しかし、現代社会を見回せば、ムダな森林伐採・干潟埋め立て・ダム建設、さらにテロや紛争や戦争、等々、破壊行為は続いています。
それは、何故か?
人のエゴです。引いては権力者のエゴです。
国家や企業などの権力者から生み出されたエゴによって、そのような蛮行に至っている、と断言できます。

彼ら権力者のエゴからすると、庶民の“三分の一族”エゴなどかわいいもので、笑い飛ばせます。

政治や、経済や、組織の上に立つ者は、
私心を捨て、公のために生き、報じなければならない!
人間は、アリとは違うのだから、
上に立つ者が、そういう姿勢であれば、“三分の一族”が十分の一になり、百分の一になり、やがて、万分の一へと減少していくのではないかと思います。

武道の源である武士道の中に、
『私心を捨て、公に尽くす』との教えがあります。

小生、
胆に銘じて、
押忍、であります!

posted by 井上誠吾 at 11:48| 日記