2007年10月12日

ボクサー哀歌

昨日の舞台は素晴らしい内容でした。
自分こそが一番強い!
と自分の実力を勘違いしている対戦相手を見事に倒して、
チャンピオンベルトを巻こうとする前に、
力尽きて倒れてしまう。

いや、実に素晴らしい舞台でした。

え?・・・何がですって?・・・いつものT御仁から、
否、以前、明言しましたので、はっきりと竹下医師から、
「亀田のことを書くなら、ひらめの刺身とムニエルのように書いて下さい」
と、ご注文の声が届きそうなので、少々、釈明を。

コウキ君の弟の話ではありません。誤解のないように!

舞台です。
芝居の舞台の話です。
小生の後輩に関根大学という俳優がおりまして、昨日、彼が出演する舞台を観に行ったのです。
貧しいけど、人情味あふれる地域から、ボクサーとして立ち上がろうとする青年を軸に、彼を取り巻く人間模様を描いたエンタテイメント作品です。

作・藤原健一 演出・菅田俊
劇団・東京倶楽部 『Blue・Bottle・蒼蝿(そうよう)』
という作品です。
小生、『蒼蝿』というサブタイトルが気に入りました。
まさに、掃き溜めのような地域で生きる蒼蝿だが、蝿だって懸命に生きる価値はあるんだ、との思いで闘っている。
地味だけど、メインタイトルにしても良いくらいに、好きなタイトルです。

演出の菅田俊さんはヤクザ映画やVシネマで活躍する俳優さんで、小生の知人でもあります。
知人といえば、菅田さんの他にも、メインの役で出演している町田政則や永倉大輔も知人、そして、主役の山口祥行は後輩、さらに関根大学、と舞台上では、知人だらけの俳優たちが熱演を繰り広げていました。

劇団・東京倶楽部とは、
菅田さんが師事した菅原文太さんの亡くなった御子息・菅原香織さんを偲ぶのための劇団です。
俳優として、これからという時に電車に撥ねられ亡くなった菅原香織さんが生前にやりたかった舞台を、彼の希望を叶えるべく有志たちが集まって、芝居を通して冥福を祈る。
それが、東京倶楽部の旗揚げ理由で、今回が七回忌にあたり、これを機に最後の公演となるようです。

殺伐とした義理も人情もなくなった現代にあって、
菅田さんを中心に義理も人情もある役者たちが集まって、
義理と人情がぎっしりと詰まった演劇を完成しました。
そこには、ボクサー哀歌、人間哀歌、があります。

舞台終了後、菅田さんが会場に向かって、
「将来有望な菅原香織という役者がいたことを一人でも二人でも判って欲しいのです。皆さん、お知り合いの方に声をかけて、残る公演に多くの方々が観劇に来られるようお願い申し上げます」
と謙虚な態度で頭を下げておられました。

時間がある方は、
東京倶楽部公演 10月14日まで
会場・新木場駅徒歩2分 1StRING(プロレス会場)
全席自由・4000円
興味のある方は、是非、ご覧になって下さい。



posted by 井上誠吾 at 12:44| 日記