1年半ほど前、「ふるさと・母」のタイトルで、
母が軽い認知症になったとの事、ブログを書きましたが、
その母との再会です。
故郷の地を踏んだのは、4・5年ぶりだと思っていましたが、
よく考えると、7・8年ぶりの帰郷でありました。
ついつい忙しさに流されてしまい、親不孝をしております。
玄関に立つと、ひとまわりも、ふたまわりも小さくなった母が出迎えに来ました。
「まぁ、よう来たね。おばちゃんも年を取ったやろ」
我が子に対して、
「よう帰ってきた」ではなく、「よう来たね」でした。
さらに、
「お母さん」ではなく、「おばちゃん」と・・・。
一瞬、突き放されたようで、返す言葉がありませんでした。
ただ、その場に、呆然と立ち尽くしました。
もっと早く帰ってくればよかった、と親不孝を悔い・・・
なぜこんな事になってしまったんだ、と不憫さを嘆き・・・
母は、呆然と立ち尽くす見知らぬ人に困惑したのか、
何度も「おばちゃん」を繰り返しながら、話しかけてきます。
母の記憶から「誠吾」という我が子が完全に消えていました。
この世に生を受けて、56年・・・初めて受けた、とてつもない衝撃でした。
いつしか、時間がどんどん逆行し、少年の頃の自分に戻ったような不思議な感覚に陥っていました。
「ボクのこと忘れないで・・・!」
涙がとめどなく、あふれて、動けませんでした。
切なく、哀しく、申し訳なく、やるせなく・・・!
「あら、この人、泣きよんしゃる・・・そんなに泣かんといて。おばちゃんまで泣きとうなる。さぁ上がりんしゃい」
母は貰い泣きしながら、“見知らぬ人”の手を取り、家の中へと招き入れました。
間もなく・・・、
母は、ぼんやりとした記憶の中で、
息子の「誠吾」だということに気がついてくれ、
小生自身、我に帰り、安堵と嬉しさが込み上げてきました。
やがて、兄の子供や孫たちが、「誠吾おじさん」が帰ってきたということで、次々と集まってきてくれました。
母は、兄夫婦や孫やひ孫たちの顔を見て、
「みんなに、よくして貰いよるんよ」
と、ニコニコと笑いながら、小生に報告をするのです。
その表情には、父よりも厳しかった母の面影はなく、おだやかな品格さえ漂わせていました。
「おふくろは・・・幸せだよ」
小生、思わず兄夫婦に感謝の言葉を洩らしていました。
帰り際、母は、
「東京の家族みんなによろしくね」
と微笑んで、息子の「誠吾」を見送ってくれました。
明日になれば、
「誠吾が帰ってきた?・・・いつ?」
と、兄夫婦に聞くのだろうな。
忘れられている、という悲しさはあるけれど・・・、
母が日々の暮らしの、瞬間、瞬間において、幸せを感じながら生きていることは紛れもない事実なのだ。
そう自分に言い聞かせ、故郷をあとにしました。
2008年10月28日
九州本部&長崎支部・正式開設への旅
先週末から、九州本部&支部の開設のため長崎県へ行って参りました。
長崎空港に出迎えに来ていただいたのは、誠真会館創立時から、本部長を引き受けておられる坂谷彦山先生でした。
小生が長崎に来たのは、四半世紀以上も前、テレビのロケで俳優として訪れて以来です。
その前は、高校生の頃、バイクで九州一周を単独ツーリングで旅した場所でもあります。
今回は、3度目の訪問。
坂谷先生の車でホテルに送っていただくと、稽古まで少し時間があるので、近くを散策しました。
路面電車が走る市内の風景。
3度目だというのに、込み上げてくる、
ほのぼのとした懐かしさは、いったい何だろう、
と思いつつ・・・。
散策のあと、坂谷先生と共に稽古場の体育館へ。
そこで待っておられたのは、長崎支部長の任を担っていただく町田勝氏と指導員を引き受けていただく津村清隆氏です。
予定では、もっと多くの参加者があったのですが、4・5人の方々が急遽、仕事でこれなくなったとの事。
小生を入れて、4人で稽古を行いました。
汗を流したあと、坂谷先生から懇親会の席に案内され、
着いた先は、居酒屋かと思いきや、坂谷先生の家でした。
奥様と長男の久之氏が出迎えられ、食卓には、奥様の手料理による長崎の海の幸が所狭しと広がっていました。
やがて、九州本部顧問を引き受けていただいた坂谷朝男氏、道場責任者を担っていただく草野弘樹氏、が駆けつけてこられ、長男の久之氏も含め、九州本部&長崎支部の指導者の皆さんが一同に会し、懇親会が始まりました。
奥様の手料理に舌鼓を打ちながら、
旧知の友のように話しが盛り上がっていきました。
空手談義に花を咲かせる中、この方々にも、長崎の風景と同様に、ほのぼのとした人柄を感じました。
この日、仕事で来れなかった、
長崎支部顧問をお願いしている桑岡隆太氏の人柄も聞き、
九州の地に、このような指導者陣がいる限り、誠真会館のすべてを委ねられ、大発展をしていくに違いない、
と確信いたしました。
翌日、坂谷先生とホテルにて、これから先の様々なビジョンを確認し合い、坂谷先生に見送られ長崎駅を旅立ちました。
坂谷先生はじめ皆様方、ありがとうございました!
さて、次なる行く先は、小生の故郷・福岡です。
次回、「故郷・母」のタイトルで書かせていただきます。
長崎空港に出迎えに来ていただいたのは、誠真会館創立時から、本部長を引き受けておられる坂谷彦山先生でした。
小生が長崎に来たのは、四半世紀以上も前、テレビのロケで俳優として訪れて以来です。
その前は、高校生の頃、バイクで九州一周を単独ツーリングで旅した場所でもあります。
今回は、3度目の訪問。
坂谷先生の車でホテルに送っていただくと、稽古まで少し時間があるので、近くを散策しました。
路面電車が走る市内の風景。
3度目だというのに、込み上げてくる、
ほのぼのとした懐かしさは、いったい何だろう、
と思いつつ・・・。
散策のあと、坂谷先生と共に稽古場の体育館へ。
そこで待っておられたのは、長崎支部長の任を担っていただく町田勝氏と指導員を引き受けていただく津村清隆氏です。
予定では、もっと多くの参加者があったのですが、4・5人の方々が急遽、仕事でこれなくなったとの事。
小生を入れて、4人で稽古を行いました。
汗を流したあと、坂谷先生から懇親会の席に案内され、
着いた先は、居酒屋かと思いきや、坂谷先生の家でした。
奥様と長男の久之氏が出迎えられ、食卓には、奥様の手料理による長崎の海の幸が所狭しと広がっていました。
やがて、九州本部顧問を引き受けていただいた坂谷朝男氏、道場責任者を担っていただく草野弘樹氏、が駆けつけてこられ、長男の久之氏も含め、九州本部&長崎支部の指導者の皆さんが一同に会し、懇親会が始まりました。
奥様の手料理に舌鼓を打ちながら、
旧知の友のように話しが盛り上がっていきました。
空手談義に花を咲かせる中、この方々にも、長崎の風景と同様に、ほのぼのとした人柄を感じました。
この日、仕事で来れなかった、
長崎支部顧問をお願いしている桑岡隆太氏の人柄も聞き、
九州の地に、このような指導者陣がいる限り、誠真会館のすべてを委ねられ、大発展をしていくに違いない、
と確信いたしました。
翌日、坂谷先生とホテルにて、これから先の様々なビジョンを確認し合い、坂谷先生に見送られ長崎駅を旅立ちました。
坂谷先生はじめ皆様方、ありがとうございました!
さて、次なる行く先は、小生の故郷・福岡です。
次回、「故郷・母」のタイトルで書かせていただきます。
posted by 井上誠吾 at 10:17| 日記
2008年10月20日
舞台・磨心頑、千秋楽!
無事に終わりました。
観劇や応援をしていただきました皆様、
本当にありがとうございました!
お陰さまで、磨心頑旗揚げ公演、大成功に終わりました!
人は一人では生きていけない。
誰かの手助けがあるから、生きていく事ができる。
今回、作・演出という大仕事を無事に成し得たのは、
企画を担った大葉健二・関根大学の強い信頼、
快くして参加してくれた春田純一の味わいのある協力、
照明や音響のスタッフ、さらに、磨心頑の主旨に賛同し、
参加してくれた俳優たちの支えがあったからこそです。
そして、
このブログをご覧の方で、
劇場まで足を運んでいただいた皆様のお陰でもあります。
感謝です!
皆様、本当にありがとうございました!
次回公演は、3月を目標に置いています。
磨心頑──頑張って、心を、磨くべく、
人間味のある作品を生み出したいと思っております。
乞う、ご期待下さい!
posted by 井上誠吾 at 10:17| 日記
2008年10月16日
磨心頑・舞台本番です!
昨日の、アクセス、というのですか?
このブログを覗かれた人がどーんと伸びていました。
明日が舞台の本番だから、小生が何か書くのではないかと、覗きに来られたのだと思います。
ありがとうございます。
人は 誰か一人でも
自分を分かってくれる人がいればいい・・・
舞台のキャッチコピーです。
観に来られる皆さん方、
泣いて、笑って、感動をお届けします!
では、これから、劇場へ向かいます!
最後の仕上げが待っています。
気合です、押忍!
このブログを覗かれた人がどーんと伸びていました。
明日が舞台の本番だから、小生が何か書くのではないかと、覗きに来られたのだと思います。
ありがとうございます。
人は 誰か一人でも
自分を分かってくれる人がいればいい・・・
舞台のキャッチコピーです。
観に来られる皆さん方、
泣いて、笑って、感動をお届けします!
では、これから、劇場へ向かいます!
最後の仕上げが待っています。
気合です、押忍!
posted by 井上誠吾 at 08:20| 日記
2008年10月03日
磨心頑・チケット案内
お詫びします。
舞台公演へ向け、毎日、稽古が続いておりますが、
このブログをご覧になり、小生を知る懐かしい方々や、
まったく知らない方からもチケットの申し込みを頂いているのですが、
なにしろ、小生、パソコンが苦手で、
メールでの予約を受け付けているにも関わらず、返信が届いていない方々がおられるようです。
申し訳ありません。
取り急ぎ、そのような方々は、以下へ電話をいただけるでしょうか。
090-6512-6266 井上誠吾
本日は、このような文章で申し訳ありません。
失礼します。
舞台公演へ向け、毎日、稽古が続いておりますが、
このブログをご覧になり、小生を知る懐かしい方々や、
まったく知らない方からもチケットの申し込みを頂いているのですが、
なにしろ、小生、パソコンが苦手で、
メールでの予約を受け付けているにも関わらず、返信が届いていない方々がおられるようです。
申し訳ありません。
取り急ぎ、そのような方々は、以下へ電話をいただけるでしょうか。
090-6512-6266 井上誠吾
本日は、このような文章で申し訳ありません。
失礼します。
posted by 井上誠吾 at 09:06| 日記