2009年11月21日

逃げずに闘う!

よく道場で、
「自分から逃げるな!」
と、子供たちを叱咤激励することがあります。

折りしも、英国人女性の死体を遺棄し、整形までして、2年7ヶ月も逃げていた市橋容疑者が逮捕されました。

連日、事件の続報を見るたびに、
この男、いったい、何のために生まれてきたのやら・・・、
そう思います。

両親が医者という裕福な家庭に生まれ、
頭もよく、明るく、人気もあった少年が、なぜ、このように変貌してしまったのか・・・。

小生なりに、
「逃げる」という行為そのものが、
彼のすべてを具現している、と思っております。
大学受験に失敗し、
親子の共通の夢であった医者になれず、
生まれて初めて「敗北」を喫した!
その「敗北」の瞬間から、彼の「逃げる」という習癖は、
始まった、と推測いたします。

この「敗北」から「逃げる」という習癖を持っていたのは、
なにも市橋容疑者だけではありません。
近年、世間を騒がせた、
「秋葉原通り魔事件」の容疑者も然り、
「土浦駅連続殺傷事件」の容疑者も然り、
子供の頃は優秀だったのに、受験や就職に失敗した頃から、「敗北」を喫し、自分から「逃げる」うちに、歯車が狂っていき、大事件を巻き起こしてしまう。

これらの事件の背景には「勝てば良い」という競争社会の歪みがあり、そこに問題があるのは事実でありましょう。
しかし、自分の思い通りにならないから、それを世間のせいにし、さらに他人のせいにして、何の罪もない無関係の人を殺してよい筈がない!
断じて、許せない!
被害者とその家族の無念さを思えば、極刑やむ無し、との憤りを覚えます。

道場では、
「勝つことがすべてではない!」
と指導しています。

試合で負けることは勿論、
スパーリングで負けることも然り、
基本や移動や型の技が覚えられないことも然り、
それゆえに、昇級審査を受けさせて貰えないことも然り、
むしろ、勝つことより、負けることが多い、のが空手かも知れません。
しかし、「それでいいんだ」と確信しております。

痛い、辛い、恐い、苦しい、悔しい、それらから逃げず、
乗り越えていくからこそ、辛抱する力が育まれるのです。

今の自分は、
「逃げているか」それとも「逃げてはいないか」、
それを一番知っているのは、本人です。
あえて、勝ち負け、を問うならば、
「弱い自分から逃げずに闘う」
その闘う姿こそ、
「勝者」といえるでしょう。

逃げずに闘おう、押忍!

posted by 井上誠吾 at 23:04| 日記